ちょいと一寸。一寸で「ちょいと」と読みます。
一寸のふりがな(読み方)は【ちょっとが80%、いっすんが7%、その他13%】だそうです。
「ちょいと一服」の響きが好きなので3.4%の割合の一寸をタイトルにしてみました。
門前小僧経を読むの要領で慣れ親しんで育ってきたわたくしめの感覚の一寸は3.788㎝。
あれ?と違和感覚えた方、そうです私はくじら尺派。
1尺は37.88㎝!!!これは譲れませぬ。
皆母(みなはは)。
え?30.3㎝と違うの??
世の中的な一寸(いっすん)は約3㎝。そうです一般的に知られている尺は曲尺(かねじゃく)で1寸は3.03cmなのです。
大工さんや建具師さんなどの木工職人さんが使われる物差しですね。
曲尺と鯨尺が違うのは昔から知識として何となくご存じの方も多いと思います。
そして鯨尺の1寸は正確には3.78788……ええっ??
なんだかπ(パイ)??3.141592…みたいですね(笑)
鯨尺の一尺は曲尺の一尺二寸五分にあたります。
逆に曲尺の一尺は鯨尺の八寸になります。
最初に鯨のひげでものさしを作ったので「くじら尺」と呼ばれ私たちが着物の生地の墨うちをする際などに使う尺差しには竹に目盛りが刻んであります。
曲尺が呉服に使われる地域というのもあって、岩手県や青森県、秋田県や北海道の南部、函館などの主に東北地方においては曲尺が主流で、必ず「かね・くじら」の確認を要します。
しかしながらそんな尺貫の話題に水をさしてしまいますが日本にはメートル法の施行によって法律違反となる単位の尺貫法。
永六輔さんが尺貫法をまもるキャンペーンを70年代後半から展開してくださったおかげで伝統的に用いられてきた法規制は緩やかになりました。
警察に自首し尺貫法を破った!!捕まえてくれ!!というパフォーマンスをされたりしたことも話題となり現在まで尺や寸などの単位が残ることになったというエピソードもあります。
ちなみに西洋のフィートは30.48センチ 曲尺は30.3センチで凄く似ていますね。語源はフット、足だとか。
聖書に出てくるキュビットは肘から中指の先までの間の長さに由来する身体の尺で肘を意味し、統治する王による時代、各地で様々なキュビットがあります。おおむね 43 〜53㎝だそうです。
失われたアークのキュビット寸法はダビデ王の時代のものなのか??と考えたりすると歴史ロマンが広がります。
一寸先は闇、一寸の虫にも五分の魂、一寸の光陰軽んずべからず。いろんなちょっとを綴ってみました。
一寸法師は「かね・くじら」どっちなんだろう…⁇永遠の謎です。